日本と世界のオリーブ

日本のオリーブ

日本へオリーブが上陸

日本に初めてオリーブオイルが上陸したのは、約400年前の安土桃山時代といわれています。キリスト教の布教のために来日したポルトガルの神父によって持ち込まれました。そのため人々は「ホルトの油」、つまりポルトガルの油と呼んでいました。

その後文久2年、医師林洞海がフランスから輸入した苗木によって横須賀に日本で最初のオリーブの樹が植えられました。明治時代には、イタリアから持ち帰られた苗木により、和歌山において日本で初めてオリーブの実が結実しました。

さらにその後、フランスより2000本の苗木を導入。神戸の植物園に植えられ、結実したオリーブの実を使って日本で最初の採油・果実の加工が行われたそうです。この時は試験栽培に留まり長続きはしませんでしたが、日本のオリーブ栽培研究の第一歩となりました。

小豆島でのオリーブ栽培

そんな中、明治政府は富国強兵策の一環として、軍の保存食として「まぐろの油漬けの缶詰」を開発しようとしました。しかし、「まぐろ」は十分にありましたが、保存用に適した食用油がありませんでした。オリーブ油が最適だと分かるまでに時間はかからなかったようですが、当時の日本にはオリーブの樹はありません。そこで農務省主導のもと、オリーブ栽培に適すると思われる国内数カ所で試験栽培がはじめられました。そしてその中で最も適していたのが、温暖な地中海性気候を持つ小豆島だったのです。

しかし実際にはその栽培は困難を極めたそうです。台風被害、害虫被害…その当時の日本ではオリーブの栽培技術も確立されていません。たくさんの課題に向き合いながら、その当時の小豆島の人々は必死になってオリーブを守り大事に育てました。その甲斐あって栽培を始めて3年後、小豆島において74㎏のオリーブの実が収穫されます。まさに、島民たちのオリーブに対する情熱・愛情の賜物でした。

シマムラとオリーブ

そして「シマムラ」現社長の祖父が小豆島においてオリーブの栽培を始めました。これが民間として日本で初めて実ったオリーブ農園です。その後、大正末期には小豆島に現在の「小豆島オリーブ園」を開設し、中には今や樹齢100年を超えるようなオリーブの樹もあります。

今では、外国産のオリーブオイル、テーブルオリーブスが大量に輸入されています。日本でも、香川県小豆島だけでなく、岡山県、広島県、九州各県などでも栽培が始まっています。

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